中途半端になりたくない、横浜流星 シンガーとしての強い意思
INTERVIEW

中途半端になりたくない、横浜流星 シンガーとしての強い意思


記者:小池直也

撮影:

掲載:18年07月20日

読了時間:約8分

支えられての歌手デビュー

横浜流星

横浜流星(撮影=冨田味我)

――そうした経験を得ての歌手デビューとなりましたが、デビューが決まった時の心境はいかがでしたか。

 『キセキ -あの日のソビトー』の撮影が終わって、少ししてから「歌手デビューのお話があります」と聞きました。最初は嘘だと思ったんですよ(笑)。まさか自分にくるわけないよ、って。

――もともと歌うことは好きでしたか?

 聴くのは好きでした。実は、歌うのは苦手で、自分があんまり上手くないと思ってて。下手で有名でしたから(笑)。親からも少し鼻歌を歌っているだけで「下手くそ」と言われます(笑)。中高生の時、みんなでカラオケに行っても盛り上げ役で。

 だから今回のお話も不安でいっぱいだったんです。ただJINさんがプロデュースしてくださって、フィーチャリングがRoverさんで、沢山の方が支えてくれて。自分も「そんな生半可な気持ちでやれない」と思って一生懸命やりました。

――自分の殻を破る様な歌手デビューだったのですね。

 全部が難しかったです。気持ちを込めて歌う、という事も難しいですし。自分ではそう思っているけど、歌ってみてそれを聴くと全然だなと。もっと自分が思っている以上に表現した方が良いのかなと思ったり。

 あと基本的に僕はリズムが苦手なので、リズム感を鍛えてレコーディングに臨みました。歌い込むのももちろんなんですけど、ダンスレッスンにも行きました。楽曲に合わせて手を叩いたり、そういう基本的なところからやりました。

――演技にもリズム感は必要な気もします。

 歌わないと良いんですけど、なぜか歌うとリズムが崩れてくるんですよ(笑)。そこが難しくて。考えて、想像して、気持ちを込めるのは演技と一緒なのかなと思います。

アドレナリンが出たMV撮影

横浜流星

横浜流星(撮影=冨田味我)

――「今日もいい天気 feat. Rover(ベリーグッドマン)」はJINさんが映画『愛唄』の撮影中に浮かんだそうですね。

 色々な捉え方ができると思いますけど、僕も映画に重なると思います。ですので、自分が演じていた役の感情を大切に歌いました。

――JINさんから何かアドバイスなどはありましたか。

 曲を頂いた時に話したんですけど、JINさんはあまり細かい事を言わないで去っていきました(笑)。「良い曲でしょ。楽しんで歌ってね。聴いてくれる人に心に届くように」。あとはリズムが苦手な事を知っているので「ハネたリズムを大切に」という事も言ってくれましたよ。

――レコーディングはいかがでしたか。

 グリーンボーイズの時に経験はあるんですけど、この量を歌うのは初めてでした。すごい難しかったです。でもやるからには自分も納得がいくようにしたかったので、何回もやり直して作りました。今持っている自分の力は全て出せたのかなと思います。同時にまだまだだなと感じるところもあったのでありますから、これから少しずつ力をつけていけたらなと思います。

――今回はRoverさんとコラボレーションされていますが、いかがでしたか?

 人としてすごく素敵な方だなという印象です。気さくだし、優しいし、ユーモアのある方で。僕の事をとても気にかけてくれて「空手やってるんでしょ? ちょっと僕に肩パンしてみてよ」とか(笑)。レコーディングの時も変顔で場を和ませたり。声も温かくて優しい声。聴いていてRoverさんの声に包まれる様な包容力がありました。彼Roverさんのレコーディングも見学させて頂いたんですけど、ひたすら感動してましたから。

――RoverさんとはMVでも共演されていましたね。

 撮影の日は朝めちゃくちゃ早かったんです。グリーンボーイズもありましたけど、役者ではなかなか経験できない事なので、自分にとっては初めてみたい感じで。だからアドレナリン出まくってました。僕は朝が弱いので、役者のお仕事だとテンションが低いんですけど(笑)。今回は朝から元気でしたね。

 歌っていない、ストーリーが散りばめられた場面は『愛唄』の世界観を大切にしながら、演じる感じで撮影しています。一番難しかったのはリップシンク(撮影時に歌と口を同期させる事)でした。あと例えば、音楽番組やライブで歌っている人は何気なく手を上げたりしているけど、実際自分がやってみるとできなくて。Roverさんをお手本にしながらやらせてもらいました。僕はまだ意識しないとできないので、自然にできる様になりたいです。

横浜流星

横浜流星(撮影=冨田味我)

――終盤でRoverさんと向かいあっている場面は自然に見えましたよ。

 そこは「2人で向かい合いましょうか」と撮影した場面ですね。あそこは僕も好きです(笑)。

がむしゃらにコツコツ

――今後も役者と並行して歌手活動をされていきますか?

 皆さんが「歌手やってもいいよ」と言ってくださるなら、自分も一生懸命頑張りたいと思います。ただ、基本は役者としてやっていきたくて。最初も悩んでいたんですが、アーティストとして中途半端にはなりたくないんですよ。歌手になりたい人がたくさんいる中で、自分がこうして歌を歌って、中途半端にやっていたら歌手を目指しているなりたい人に失礼なので。皆さんが「歌手やってもいいよ」と言ってくださるなら、自分も一生懸命頑張りたいと思います!迷惑になる。自分もそういうのは嫌なんです。

 それから、やると決めたからには自分の気持ちも届けたいので、後々は自分で作詞もできたら良いですね。まだ何もわかっていないので、がむしゃらにコツコツやって少しずつ理解して、実力をつけていきたいなと思います。

――今後はライブをする機会もあると思いますが、それへの意気込みなどはありますか?

 もし今後そのような機会があったら、まず一番は来てくださった方が楽しんで帰ってくれるライブになれば良いなと思いますと思っています。自分の世界観というものが、活動していく中でできていくと思うので、それを大切にしたい。アーティストはたくさんいますから、自分がその中でどうやって戦っていくかと考えたら、役者で培ったものを出すのが良いのかなと思っています。喜怒哀楽みたいに、一つのライブで色々な顔を見せて、目でも楽しめる様なライブにしたいです。

(おわり)

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