サプライズをされた日から気持ちはもうメンバーでした――澁谷梓希
――梓希さんは、前々からザ・フーパーズの存在は知ってたんですよね。
澁谷梓希 デビュー前から知ってます。すべては、自分がザ・フーパーズのファンだったというところから始まるんですけど。いつしか同じイベントで共演する機会にも恵まれ、そこでメンバーとも仲良くさせていただいて、プライベートでご飯を食べに行く関係にもなっていました。だから、「実はザ・フーパーズは今、こういう状況で」という内情はメンバーからも聞いてました。そんな中での、サプライズ動画を通しての「ザ・フーパーズの限定メンバーとして加入して欲しい」のオファーだったわけですが、ある程度状況を把握している身としては断る理由もない。むしろ、「やらせてください」という気持ちでした。
今回、メンバーから自分にオファーがあったということは、自分が加わることで何か助けられるものがあるからだろうなと思ったし、自分も一員になることでいろいろ勉強もさせてもらえればという気持ちもありました。いつも好き勝手にやっているような澁谷だけど、その姿を通して与えられるものがあるのならと。そうやって、お互いに支えあえる関係性を築けたらなと思い引き受けて、今、頑張っております。
――気持ちのうえでは、すでにザ・フーパーズの正規メンバーなんですね。
澁谷梓希 あのサプライズをされた日から、気持ちはもうメンバーでした。あのときは、ずっと「やったー!!」と言ってましたからね。と言うのも、ザ・フーパーズのライブへ遊びに行くたびにザ・フーパーズのマネージャーさんをつかまえては、「メンバーに入れてくれないっすかね」と、ここ2、3年はずっと言ってましたからね。ツイッターでも「ザ・フーパーズってホントにいいグループだよ」と発信続けてきたし。ただ、i☆Risとザ・フーパーズはレーベルも事務所も違って、いくら「ザ・フーパーズのメンバーになりたい」と騒いでも難しいだろうなと思っていたんです。そうしたら、まさか大人たちもOKしてくれた。だからザ・フーパーズへの限定加入が決まったときは本当に嬉しかったんです。ホント、言霊じゃないけど、願いって言い続けてれば叶うものなんだなって。夢は叶えるためにあるものなんですよね。
喉を壊したことで深まった歌への愛情――未来
――ここへ至るまでに荒波を乗り越えて“航海”しているわけですが、今回の「ジュエルの鼓動が聴こえるか?」では海賊になっています。今のザ・フーパーズの姿勢が投影されているように思えますが。
未来 その通りです。歌詞には、自分たちが壁にぶち当たった最中の心境も記されていますし、個人的なことですが、今年に入り喉を壊し、まったく声が出なくなる時期を過ごしました。それを乗り越え、ようやく歌声を出せるようになった時期でのレコーディングでしたから、とくに歌には想いを強く詰め込めれたなと思っています。
――喉を壊したことで歌い方を変えたとか?
未来 歌い方が問題で喉を壊したわけではないので歌い方は変えていないです。でも実は今回のレコーディングではあえて歌い方を変えているんですよ。もしかしたら分かる人は分かるかもしれません。
――壊したことで歌うことに対する気持ちが違ってきた?
未来 違ってきますね。今まで当たり前に歌えていたし、同じように当たり前に喋れていたし、「お腹が空いた」とか「おはよう!」という普通に言えていたことが、何も言えなくなった時に、人に何か伝えるために声は必要だし、今までは当たり前に歌っていたことが当たり前ではなかったということにその時気付けたので、歌に対しての愛情は今まで以上に深くなりました。