“秘儀”チャーシュー投げ、腕を振るった中華料理
――エンディングでは戸松さんと福原さんを含めた声優のたまごたち5人が、みんなで自由にはしゃいでいる映像が印象的です。
戸松遥 あとで撮った映像を観たら、まるで「教育実習生」みたいだな、って思いました(笑)。
福原遥 そう言えば、衣装も先生みたいな感じでした。
戸松遥 カメラが回っていないところでもみんな仲が良くて、それをみながら「かわいいなぁ」と緑茶を飲みながらずっと思っていましたね(笑)。世代の違う女の子たちと触れ合うことによって「今はこんなものが流行っているんだ」というのが分かったり、それがすごくいい刺激になりました。
――振付で大変なところはありますか?
福原遥 実はエンディング映像を撮る前にMVを撮影していましたので、戸松さんと一緒にダンスも練習していたということもあり、ほかの4人に比べたら少し余裕があったかもしれません。撮影時は演じた人物になりきって踊って欲しいというオーダーがありましたので、思い思いに表現をしていたのを覚えています。
戸松遥 私は「戸松遥役」として踊ったのですが、普段は先輩の貫禄がほぼないんです(苦笑)。しかしながら、ドラマでは声優の先輩という立場なので、気持ち落ち着いたくらいがちょうどいいという意識で、大人な振り付けを意識しました。私、ふざけようと思えば、とことんふざけることができますので(笑)。
福原遥 現場に緊張はぜんぜんなく、監督も「自由にやっていいよ」と言っていただいたので、急に「鬼ごっこ」をしたり(笑)、本当に自由にやらせていただきました。
――MVでは、二人が中華料理屋で働いているシーンが描かれています。
福原遥 こちらも戸松さんと楽しくやっていたら、苦戦することなく撮影し終えることができました。
戸松遥 チャーシューを投げるシーンがあったのですが、自分で言うのもなんですがすごくうまくいったんです! 投げる用に薄く切られたチャーシューが用意されていまして。リハーサルではスタッフさんに貼り付いてしまうくらい、全然うまくいかなかったのですが、本番ではたまたまシュッと丼に入って。みなさんから拍手をいただきました! そう言えば監督もすごく上手だったよね。
福原遥 はい、得意げに投げてました(笑)。私は戸松さんとは別々に撮りまして、ただチャーシューを受けるだけだったのですが、何度もスープがこぼれてしまって…(苦笑)。
――特典DVDに収録されたメイキング映像では、仲良く餃子を作る様子も収録されています。
戸松遥 MVでは私が餃子をテキパキと作っていくシーンがあるのですが、実際は遥ちゃんのほうがずっと上手で。撮影しながら「うまいなぁ」と思っていて、カメラが止まっているときはずっと作るのを見ていました。
福原遥 戸松さんもワンタン作りがとてもうまくて、一流の腕だと思いました!
戸松遥 じゃあ今度機会があれば私は「ワンタン担当」で(笑)。
福原遥 ほかにもキャベツの千切りを作ったりチャーハンを炒めたり……難しかったけど楽しかったです!
――ちなみに福原さんは今回「リップシンク」に初挑戦されたそうですね。
福原遥 そうなんです。「どうやったらできるんだろう?」と考えながら臨んだのですが、色々な表情を作るのは本当に難しかったですね…。あとは、自分のパート以外は口を閉じていなければならないのに、それも中々できなくて。戸松さんは頭でどのように思考しながら歌っているのか、とても気になりました。
戸松遥 いやいやいや…でも、出来上がった映像を見たらぜんぜん違和感がなかったよ?
福原遥 そう言ってもらえるとありがたいです…。
――カップリングの「Try」は『プリキュア』を感じさせるような歌詞が特徴的です。
福原遥 同じ応援ソングなのですが、「It's Show Time!!」よりも少し落ち着いていて、ドラマの挿入歌として流れるかも? ということもあり、物語を思い出しながら歌いました。「It's Show Time!!」は「行くぞ! 燃えるぞ!」というようなすごい活発で前向きな歌ですが、「Try」は陰ながら応援している、というイメージでしょうか? 優しい気持ちを込めて歌いました。
戸松遥 登場する女の子たちのことも描いていて、『声ガール!』という作品にぴったりな楽曲だな、と思いました。戸松遥という名義で歌ってはいるものの「頑張っている子たちの背中を押す第三者」、という立ち位置で歌いました。「It's Show Time!!」に比べて歌詞が直接的に響くので、一言一言のセリフの意味をより考えながら丁寧に歌おうと。