音楽好きの桜田ひより×恒松祐里、役によって聴く曲が変わる
INTERVIEW

音楽好きの桜田ひより×恒松祐里、役によって聴く曲が変わる


記者:桂 伸也

撮影:

掲載:18年02月13日

読了時間:約17分

一人の『咲-Saki-』ファンとして関われたのが嬉しい

――次に映画についてお話を聞きます。今回のこの作品で、オファーを受けられた際の感想をお話しいただけますか? この作品に対してどのような印象を受けられたのか、麻雀という競技とか…。

恒松祐里(撮影=桂 伸也)

桜田ひより 麻雀はやったことが無かったので、難しいイメージがありました。でもやってみたらすごく楽しかったです。今もゲームのアプリでやったりしています。

――先日の完成披露の舞台挨拶でも、みんなでやっていると言われていましたね。伊藤さんとやられたときに「いきなりダブロンが出ました」と嬉しそうにお話されていましたが…。

桜田ひより そうなんです! 出ました(笑)

恒松祐里 私も携帯のアプリでやって、それこそ現場に行く途中でもよくやっていましたね。

――では、麻雀の難しさだけクリアできれば、何とかできそうだという感じですか?

恒松祐里 そうですね。今回の役柄は、「みんな何年も麻雀をやっている」という設定だったので、ひたすら撮影前に手の動きとかをみんなで練習して、見栄えも良くできるようにということを意識してやっていました。

――年齢的なところでは恒松さんが現在19歳で、実際の役柄は高校生だからちょっと下の年齢になるのでしょうかね。桜田さんが現在15歳でほぼ同じ年齢ということでしたが。

桜田ひより そうですね、同い年。私は今、中学三年生で、ドラマのほうは中学三年生から一緒にやっているので、本当に同じ、途中で高校生になるんです。でも監督からは「無理して高校生にならずに、今の中学生の、桜田さんのままで穏乃ちゃんをやってほしい」と言っていただいたので、感覚としては本当に中学生の気分でやっていました。あまり背伸びをしないでほしいと言われたので。

――逆にこの穏乃というキャラクターを意識しないように、くらいにまでは?

桜田ひより そこまではいかなかったけど…やっぱり原作のファンの方もいらっしゃいますし、自分のオリジナリティも入れながら、原作の漫画を確認したり、アニメを見たり、声とか動き方とか打ち方とか座り方とかというのを全部研究していました。自分ですごく工夫するというよりは、原作やアニメを見て研究したところが強いかな。

恒松祐里 やっぱり世界観がしっかりしているので、原作の中で。それに助けられてお芝居をしているところはありましたね。

――確かに、原作自体がかなりの人気を誇っている作品でもあり、かつ前作のドラマ、映画が「どれだけ再現性が高いか」というところに、かなり注目が集まったこともあり、今回出演が決まった際には、すごくプレッシャーもあったのではと思いました。

恒松祐里 ありましたね、プレッシャーはすごかったです。キャスト発表の前日とか、みんなドキドキで「怖いね~」って。

――決まったら決まったで、撮影に入る前にも…。

恒松祐里 そうですね。『咲-Saki-』ってやっぱり人気の作品ですし。でも私よりよっぽどひよりちゃんのほうが…主演ということでプレッシャーも大きかったと思います。

――桜田さんは今回初主演で一番年下と、なかなか無いシチュエーションですが…すごく緊張しますよね。

桜田ひより 本当に。最初のほうは自分からみんなに話し掛けていかなければとか、自分から引っ張っていかなきゃとか、すごく緊張して気負っていました。でも現場に入る前に、1カ月麻雀の練習があったんですけど、そのときにみんなのほうが話し掛けてくれたので、現場ではのびのびと演技できました。本当にみんなに助けてもらいました。

――恒松さんのほうから見ると、桜田さんはどんな感じの人でしょう? 穏乃にそっくりと?

恒松祐里 似ていますね。穏乃って元気で、ずっと山とかを駆け抜けているような女の子なんです。ただ、ひよりちゃんは、撮影現場では穏乃みたいに飛びぬけて元気な子というよりも、すごく大人なムードもあるから、そこはすごく魅力だなと思いました。

――今回の座長みたいなところもあったかもしれませんね。

恒松祐里 そうですね、いろんなシーンでも助けてもらっていましたし。本当にしっかりして最年少と思えない感じ。

――桜田さん本人としてはいかがでしょう?役柄本人と重なる部分もあったのでしょうか?

桜田ひより 確かにすごく似ている部分はあったと思います、すごく考え方がポジティブなこととか。体を動かすこともすごく好きだし、似てない部分よりも似ている部分のほうがすごく多かったです。

――恒松さんのほうは、役柄としてはいかがでしたでしょうか?

恒松祐里 私は映画のほうでかなり“打たれる”というか…私と戦う3人の相手がとても強くて、さらにその一人が女子高生最強という宮永照という女の子と戦っていたので、かなり映画の中でやられまくっていて(笑)

撮影中はそのシーンを2日くらい掛けて撮っていたんですけど、結構ハードでした。演技としてはずっと困って、涙目でもう「もう、できない!」みたいな心境を見せるもので、あまり明るいシーンではなかったので、ずっと対局の椅子に座って「泣ける・・・」みたいなシーンを一日中やっていました(笑)

桜田ひより それは精神的にも結構キツイね。

――大変でしたね。その照役をやられた浜辺美波は、前作で主演を務められましたが、恒松さんとは以前、NHKの連続テレビ小説『まれ』で共演されたこともありましたね。

恒松祐里 そう! そうなんです、姉妹役で。久々に会いました。

――『まれ』ではお二人で、裏表のあるちょっと性根の悪い女の子をやっていましたが(笑)

恒松祐里 そうなんですよね、田舎町で「ここ携帯つながんないんだけど・・・」とかふてくされながら言ったり(笑)。それ以来で、それこそ対局シーンの撮影がすごく長くて、ずっと一緒にいたので、「久しぶり~!」とか話したり、「このシーン、腕から竜巻が出るんだって!」「どういう風に加工されるんだろうね?」とか話したり(笑)。あと、今回は役柄が所属する学校ごとに仲良くなっていたんですけど、対局で一緒に戦ったキャスト同士も結構仲良くなって、そういう絆もできたりしていました。

――桜田さんは、前作に出演されたSUPER☆GiRLSの浅川梨奈さんと対面するシーンがありましたね。浅川さんが演じられた役柄も、原作では人気の高いキャラクターですが、共演はいかがでしたか?

桜田ひより 浅川さんとは数時間しかお会いできる機会が無かったので、あまりお話はできなかったけど、初めて見たときから「可愛い~!」って(笑)。前作も見ていたので、間近で見られて本当に嬉しかったです。

――そうでしたか。全体的にすごくたくさんの方が出演されて、ドラマ、映画とも前作出演された方もいろいろと見られましたが、お会いしてすごく印象的だった方はおられましたか?

桜田ひより 前作にも登場した衣(ころも=菊地麻衣が担当)ちゃん!衣ちゃんに会えたのがすごく嬉しかったです!強いし、可愛いし、透明感がすごい!

恒松祐里 前作を見ていたからというのもあるけど…生で見て、本当に感動しました。金髪があんなに似合う子はいないし(笑)。すごい可愛かったです。でも一方ですごくしっかりした、可愛い子でした。今回は衣ちゃんを入れたら、衣ちゃんが最年少なのかな?

桜田ひより そうです!

恒松祐里 そうかぁ。でもすごくしっかりして、ひよりちゃんも負けちゃいそうだったよね(笑)

桜田ひより(撮影=桂 伸也)

――皆さん、なにか“演じている”というより“その世界に入って生きている”という感じにも見えますね。

恒松祐里 そうですね。そういう感じもありました。あと一人の『咲-Saki-』ファンとして、会えて嬉しいというのもありました、前作のキャラクターに。一ファンとして作品に関われたというのがすごく嬉しくて。

桜田ひより ね~! ファン目線としてね!

――ではどんどん見てもらいたい感じですね。今回の演技の出来としてはいかがでしょう?“これは続編を出さなきゃ”と自信を持って言える感じとか…。

恒松祐里 自分の役としては…そうですね。可愛い女の子がとにかくたくさんいたので、見ていて「ああ、私ももっと頑張らなきゃ!」と思うくらい(笑)。今回の役は、本当に…もし今度全国大会で玄ちゃんの役をやることがあったら、もっと可愛い役ができるように(笑)。今回、監督には「“萌え芝居”をやっていただく」という感じのことを最初に言われていましたし(笑)。なので、今度はもっともっとみんなに負けないように可愛いお芝居ができればと思います。

作品自体は、本当にすごく良くて、麻雀を知らない人でも面白いと思ってもらえると確信していますし、見せ場もたくさんあるので、ずっと目が離せない。本当に女の子ばっかり出ているんですけど、みんなそれぞれに特徴がある中で、みんながみんな誰かのために戦っているところがすごく心を揺さぶられる、応援したくもなると思います。本当にあっという間の2時間になると思いますので、是非皆さんに見ていただきたいですね。

桜田ひより たとえば穏乃を全国編でやるとしたら、もっと元気になると思いますね。でも自分としては、今回は100点! をあげたいと思います。自分で言うのもなんですけど(笑)、すごく頑張ったということも含めて。作品としては、もし全国編があればもっとレベルアップできると思うので、そういうものを皆さんにお見せできる機会があれば、それもたくさんの人に見ていただきたいですね。

今回の映画は、阿知賀女子学院だけではなくほかの学校にもスポットが当たっていて、それぞれのエピソードもあるので、そういうところにも是非注目してもらいたい…それとやっぱりみんなすごく可愛い!(笑)だから是非自分の推しメンを探して、応援していただければと思います!

恒松祐里 そういう楽しみ方もあるね!

――もし続編の全国編があれば“阿知賀が優勝しないかな”という感じ?(笑)

桜田ひより ね~! 原作の連載はまだ続いて、全国編も決着していないから、私たちも結末は知らないけど…どうなるのかは、ファンとして見届けていきたいと思います。

恒松祐里 でも、私たちの絆は固いから!だって私たち、子供の頃から一緒だからね!(笑)

桜田ひより そう、固い! だからほかの学校より一番絆は強いかなと思います! 優勝したい!(笑)

(おわり)

この記事の写真
桜田ひより

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事