新しいメンバーを入れようとは思ってはいない
――175Rは今まで佐久間正英さんや亀田誠治さんのプロデュースもありましたが、皆さんのカラーとしてはどのような違いがありますか?
佐久間さんは、料理にたとえるならパパっとチャーハンを炒めてというか、シンプルだけど奥が深い感じです。あまり、色んなことをやっているのを僕らに見せない。時間も早くチャーハンを出してくれるのですが、それを口に入れた時に「やっぱ凄えな!」と感じる人です。
亀田さんは、凄く時間をかけます。まず中華鍋から作りはじめるような。まずは鉄を打つ所からですよ。175Rのメンバーになるように、入りこんでくれてセッションをしたり作ったりする。たとえば、酢豚にパイナップルが入っていることを感じさせないようにまとめてくれます。飛び抜けた素材があったとしても、きちんとまとめてくれます。
――akkinさんは?
akkinは距離が近過ぎて。もともとバンド仲間ですからね。
――プロデューサーといっても他の方とはちょっと立ち位置が違う感じでしょうか?
同じバンドメンバーのように僕も話している気がします。だから6年休んだ後のレコーディングだったり、KAZYAの脱退劇も含めて凄く助かりました。僕の175Rとしてのバンド人生としては、その2つの出来事は大きいです。その時にプロデューサーといえど、距離の近いakkinだったからこそ上手く行けたという気がします。
akkinがギタリストだったからこそ、ツインギターにチャレンジしたいという流れになった要素かもしれません。頭の中でKAZYAとakkinが弾くというイメージもしやすいので。この復活のタイミングは鳴りものとして、キーボードなどではないと思っていました。今まではキーボードを入れることによって、バンドサウンドにプラスしたものが欲しかったんです。ワンマンライブの見せ方のひとつとして、時にはキーボードと僕だけで歌う曲もあったので。
でも、6年休んで活動再開した175Rは、よりバンドサウンドを強めたいという気持ちがあったので、キーボードが鳴っているイメージではなかった。
――やはりギターが2つ鳴ると音圧感が変わってきますか?
確かにそうですが、意外と歌っているときはあまり気にしていないかもしれません。ただ、気持ちがいいのは確かです。そこに違和感があるとライブ中は気になるのですが、そういったものが全くなく気持ち良くやれているということは、正解だったのかなと思います。
最近はまた新たな2人のギタリストとやっていますし。だからKAZYAが辞めたときに、野音でギターをもう1人入れたのは、脱退の布石だったのではないか、という思われ方もするなと思いました。
――でも今も新たにサポートを入れてツインギターでやっているということは、そういうことではないですよね。
そう、そういうつもりは全然なかった。「脱退は前から決まっていたんだ」という思われ方をしたと思いますが、僕らも寝耳に水というか。なので、脱退がいきなり決まったので、サポートメンバーのWATAKがかわいそうなくらいメインギターのパートを急に弾く事になったんですけどね。その時は弾けていなかった。だからよくリハーサルで謝ってましたけどね。
――いずれは新メンバー加入も?
さすがにいまさら新しいメンバーを入れようとは思ってはいないですね。