甲子園でライブがしたい、宮田悟志 怪我で諦めたプロ野球への道
INTERVIEW

甲子園でライブがしたい、宮田悟志 怪我で諦めたプロ野球への道


記者:桂泉晴名

撮影:

掲載:17年07月02日

読了時間:約13分

今の瞬間こそがリアルで大事

宮田悟志

――「サンサーラ」の詞の中で、とくに思い入れのあるフレーズは?

 やはり最初の<生きてる 生きている その現だけが ここにある>というところが、すごくインパクトが大きいですね。過去や未来を考えずに、今の瞬間を生きる。それがリアルで現実だし、そこから人がどういう道を選択するのか、とか、今の瞬間こそが大事だよ、ということを頭のフレーズで教えてくれている気がするので。
 そういうところを自分に重ねてきた感じがあります。野球を辞めるときも、音楽を始めるときも決断が必要でしたし。自分の決断によって人生が変わるというメッセージがこの曲にあると思っています。

――今まで歌ってきた方々は、どちらかというと精神的な世界が広がっているイメージがありました。

 そうですね。僕もスピリチュアルなイメージを抱いていました。でもたぶん自分が歌う意味、つまり張江さんが感銘してくださった部分というのは、きっと野球をやっていた頃から自分の選択をしてきて、去年グループが解散しても歌い続けてきた、そういったリアルの部分にあるのかなと思います。続けていればなんとかなるだろう、みたいな気持ちもあったので。

――とくにこの番組はリアルに生きて挫折も味わって、という方が主人公ですよね。

 番組の最後に「サンサーラ」が流れてくるときは、その主人公の方々が、いろいろな挫折やつらいことがあっても、いい風が入ってきて「よし、これからの人生、もう1回リセットして頑張ろう」といったところですよね。そういったシーンで番組が終わることが多いイメージだったので。その方々の背中を少しでも押せるような作品になったらという想いもあります。

――昨年のグループの解散も大きな出来事でしたが、何が原動力で乗り越えられたのでしょうか。

 僕らはグループのときからファンの方が応援してくれていました。グループを止めるときも悲しませてしまったにもかかわらず「ソロになっても歌い続けてください」という声をたくさんいただいていたんです。それまで自分のために歌っていたという部分ももちろんあるし、音楽が好きだから始めたということでもあるんですけれども、でも自分のファンの皆さんに沢山のメッセージをいただいて、自分が歌っている意味を改めて考えさせられた所もありました。自分が好きで歌っていたということプラス、やはりずっと応援してくれる人がいるなら、その人たちがゼロになるまでは歌えるんじゃないかと思って。そこでもう1度ここから頑張ろうと考えました。

――求められる限りは自分で可能性をつぶすのはもったいない、と。

 人によってさまざまな選択があると思うんですけれど。とくに僕はオーディションで拾っていただいた身なので、すごく感謝していますし、もう1回頑張って聴いてくださる方がいる限りはやろうと思ったのが、原動力になっています。

この記事の写真
宮田悟志

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事