音楽を諦めかけたことも、村上佳佑 遂に立てたスタートライン
INTERVIEW

音楽を諦めかけたことも、村上佳佑 遂に立てたスタートライン


記者:村上順一

撮影:

掲載:17年06月14日

読了時間:約14分

“もとの良さ”を大切にする精度

村上佳佑

村上佳佑

――昨年4月に開催されたクリス・ハートさんの『日本武道館LIVE 2016 “僕はここで生きていく”47都道府県Tour 2015-2016 ~続く道~FINAL~』でオープニングアクトを務めた時は、どういった心境でしたか?

 尋常ではない緊張とプレッシャーを背負いながら、なんとか歌えたという感じでした。あの瞬間で丸一日分のエネルギーを全部使いました。

――2曲で全エネルギーを。

 そうです。普段200、300人のお客さんの前で歌っている僕が、いきなり1万人以上のお客さんの前でしたから。たくさんのお客さんの前で歌うという、凄く良い経験でした。

――昨年は佐藤竹善さんのカバーアルバム『My Symphonic Visions ~CORNERSTONES 6~ feat. 新日本フィルハーモニー交響楽団』に参加しましたが、そこで得たものは?

 今のPCの技術をフルに駆使したレコーディングではなく、本当にオーガニックな環境だったので、“もとの良さ”を大切にする精度、そのレコーディングの仕方などが勉強になりました。

――レコーディングの時はテイク数は重ねる方ですか?

 まちまちですね。曲によっては2回録ってOKだったりとか、逆に凄くテイクを重ねたりとか……。

――「まもりたい〜この両手の中〜」はテレビCMで聴かない日はないくらいですね。

 昨年の6月にCM用のレコーディングをしまして、フルバージョンを歌い始めたのはその後の9月頃です。

――この曲を歌うことになったきっかけは?

 CMのコンペがあって参加しまして、たまたま運が良く選ばれました。

――たまたまというか実力だと思いますが?

 いやあ、たまたまです(笑)。タイアップという事で新人を起用する話で、ありがたい事で条件がハマったのだと思います。昨年のクリス・ハートさんの第2回47都道府県ツアーの初日、10月15日のさいたまで初解禁しました。

――47都道府県一緒に廻っているんですよね。クリス・ハートさんと一緒に全国を廻っていていかがですか?

 クリスさんとボイストレーニングの先生が同じ方なんです。そこでクリスさんの体現している歌い方が「先生の言っていた、あれだ!」とリンクしまして、僕のボーカル力の勉強になったり、ステージで常に数千人の前で歌わせてもらう機会を頂いているので、その時の気の持ち方とか、どういう風に見せたらお客さんに喜んでもらえるとか、ひとつ一つを様々な角度から勉強させてもらっています。

――ツアー中、体幹をクリスさんと一緒に鍛えているみたいですね。

 はい。筋トレもしています。クリスさん曰く、ライブ前に体を動かす事で“歌うモード”になれるので、「やった方がいいよ」と教えていただいています。

――クリスさんと歌についてディスカッションしたりも?

 ディスカッションはないんですけど、僕が訊ねたときは、いちアーティストとしての曲の方向性についてのアドバイスをしてくださいます。クリスさんはアーティストとしての個人を凄く尊重してくださっていて。なので、クリスさんの方からアドバイスを言う事はないです。

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