個性が爆発しているところが、ディアステらしい
――でんぱ組.incも妄キャリも、秋葉原ディアステージ(アイドルを目指す女性が、ライブをおこないながらキャストとしても働くライブバー)の所属で、先輩と後輩の関係ですが、やはり、でんぱ組.incに憧れて入ったのですか?
星野にぁ 私はそうでした。上京してアイドルになる夢を諦めかけていた時に、でんぱ組.incの(古川)未鈴さんのTwitterでディアステージのオーディションがあることを知って、これを最後にしようと思って受けた、そのオーディションに受かって今に至っています。だから、でんぱ組.incさんには、本当に感謝しているんです。
桜野羽咲 私はシンガーになりたくて、その夢を叶える場所としてまずキャストとしてディアステに入って。その後、にぁちゃんと同じオーディションで、妄キャリメンバーに選ばれました。
胡桃沢まひる 私が一番ディアステ歴は長いんですけど、私の場合は、でんぱ組.incさんと言うより、梨紗さんがきっかけでした。ある時、客としてディアステージに行ったら、ステージで梨紗さんが歌っていて、キラキラ輝く姿を見て憧れました。それでディアステージに入って…。
私は、でんぱ組.incさんがブレイクする前からディアステにいるので、未鈴さんと一緒にチラシ配りをしたこともあって。でんぱ組.incさんが、恵比寿リキッドルームで武道館宣言をしてから、どんどん駆け上がって行く姿をずっと間近で見ていました。でんぱ組.incさんは、夢は諦めなければ叶うことを体現してくれたし、やりたい気持ちをもっと表に出して良い、と言ってもらえた気がして。
――伊織さんと夢子さんは、2014年に加入したわけですが。
雨宮伊織 その時ちょうど、バイトのシフト表を出し忘れていたことに気づいて、このままじゃ翌月バイト料がもらえないから、新しいバイトを探さなくちゃいけなくて。その時、『めざましテレビ』で、でんぱ組.incさんとかディアステのことを知って。調べたらちょうどキャストを募集していたので、「よしこれだ!」と思って。それで入ったら、すぐ新メンバー募集のオーディションがあって受けることになって…という感じです。
動機はちょっと不純でしたけど(笑)、ずっとピアノをやっていたので、音楽に関わる仕事には興味があったし。今は、あの時オーディションを受けて、本当に良かったと思っています。
水城夢子 私は、小さい頃からアイドルになりたくて。だから、最初からデビューすることを目的にしてオーディションを受けたのですが、それが伊織と同じオーディションで。それで、すぐ妄キャリのメンバーとして活動しているので、実はディアステのキャストとしては、まだ研修生です(笑)。
雨宮伊織 私もそうだよ。
――入り口は、いろいろですね。
胡桃沢まひる だからこそ、面白いと思います。最初はみんな違う方向を向いていたけど、それが今は全員で同じ方向を向いて、同じ夢を描いている。ここに至るまでの紆余曲折も含めた、各自の個性が爆発しているところが、ディアステらしいなって思います。
――ディアステのアイドルは、でんぱ組.inc、妄キャリ、昨年はMia REGINAもデビューしています。他のアイドルグループとは、異なる雰囲気を持っているなと思いました。
胡桃沢まひる ディアステは、自分たちで企画を考えてお店のステージを作っているので、セルフプロデュースの精神が根付いているんです。だから私たちも、自分たちで曲に対してアイデアを出したり意見を言わせていただいたりするし。今回の「桜色ダイアリー」のMVも、絵コンテの段階からアイデアを提案させていただきました。
桜野羽咲 「桜色ダイアリー」は、最初はギターサウンドでBPMも速かったのですが、それをメンバー内でも話し合って、ピアノサウンドのほうが『冴えカノ』の世界観に合うということで作曲家さんにも相談しました。そして、伊織は頑張って、ピアノのレコーディングにも挑戦して、今の曲の形になったわけです。
そういう環境にいさせてもらっているのは、すごく幸せなことだと思います。たとえ何か失敗したとしても、それも勉強としてまた次の制作活動に生かしていけるし。学べることがすごく多いですよね。
星野にぁ その分、楽曲に対する愛情も増すし。
胡桃沢まひる 「青春プロローグ」は、にぁちゃんが歌ったところが、にぁちゃんアレンジでメロディが少し変わったよね。
星野にぁ そうそう。1番のBメロの最初にある<慣れない名前の呼び方>のところ。自分では気づいてなかったけど、レコーディングの時、勝手にアレンジして歌っていたみたいで。それを直すのではなく、それが良いねと言って採用してくれる環境は幸せです。
水城夢子 そもそも楽曲制作は、自分たちが立ち入れるようなものではないと思っていましたからね。個々が考えて意見を持って、それを言えるようになって…。責任も重いけど、それがあったからこそ、成長できていると思うし。
――今回は、にぁさんと羽咲さんだけでしたけど、今後他のメンバーもコラボ曲をやっていく感じですか?
胡桃沢まひる やりたいですよね。私は、(夢眠)ねむさんと、高身長ユニットが良いです(笑)。2人ともMOSAIC.WAV(ボーカルのみ〜ことキーボーディストの柏森進による音楽ユニット)さんの楽曲が好きなので、電波ソングユニット的な!
水城夢子 チャンスがもらえたら、やりたいです。私もピンさん(ピンキー!)とはお話をしていただいたり、アドバイスをいただいたりするんですけど。
胡桃沢まひる 私は、夢子とえいたそ(成瀬瑛美)さんとの、謎のコラボが見たい(笑)!
水城夢子 この間の撮影で、えいたそさんに「いつも明るくてアイドルで、どうやったら、いつもそんな風に振る舞えるんですか?」と聞いたんです。そうしたら、「裏も表もずっとこんな感じだから」と、おっしゃっていて。アイドル用に顔を作っているわけではなく、素の状態ですでにアイドルなんだ〜、私も頑張らないと! と、思いました。
雨宮伊織 私はゲームが好きで、でんぱ組.incでは未鈴さんがゲーム好きなので、未鈴さんが配信している『みりっち』という番組で、一緒にゲームがしたいです。…って、曲じゃないんかい(笑)!
(取材・撮影=榑林史章)
◆妄想キャリブレーションとは 胡桃沢まひる、桜野羽咲、星野にぁ、雨宮伊織、水城夢子の5人組。秋葉原ディアステージで2013年に結成。インディーズで8枚のシングルと2枚のアルバムをリリース。2016年にシングル「ちちんぷいぷい♪」でメジャーデビューし、「桜色ダイアリー」含む5枚のシングルをリリースしている。
撮り下ろし写真
作品情報
妄想キャリブレーション 5thシングル「桜色ダイアリー」 発売日:6月14日 ■初回生産限定盤(CD+DVD) 1574円(税抜)SRCL-9414〜9415 ▽DVD収録内容 ■アニメ盤<期間生産限定盤>(CD+DVD) 1574円(税抜)SRCL-9417〜9418 ▽DVD収録内容 ■通常盤(CD Only) 1204円(税抜)SRCL-9416 |
公演情報
▽妄想キャリブレーション 47都道府県ツアー 大声出そうぜMOSO MAX supported by 楽天チケット
8月12日 大分・Drum Be-0 ▽『冴えない歌姫のスペシャルライブ♭』春奈るな×妄想キャリブレーション |