今回は邪道に逃げず正攻法で、BiS　７人体制で再び目指す武道館

裸を見たい人もそんなにいないだろう

プー・ルイとカミヤサキ

――カミヤさんは、BiSの復活が発表されたときは、GANG PARADE（通称ギャンパレ）で活動していましたが、どんな風に思っていましたか？

カミヤサキ　BiSの復活が決まったときは、やっぱり動揺しました。当時ギャンパレもうまく行っていなかったから、後ろからどんどん追い抜かれて、うちらの活動自体が追い詰められて行きそうだなという焦りもあって。でも、自分の中ではライバル関係として受け止めて、そういう相手が出来るのは良いことだなとも思っていました。

――その新BiSに、トレード移籍することになってどう思いますか。

カミヤサキ　BiS解散以降、まさかプー・ルイと一緒にやるとは夢にも思ってなかったですけど。でも、もともと仲良かったから、よくご飯に行ったり話したりはしていたんです。

プー・ルイ　私は、サキちゃんが入ってくれて、めっちゃ心強いですよ。正直「どうしよう？」と、思ってましたからね。

　最初のBiSは、私もメンバーも経験値がほぼゼロで、メンバーと一緒に上がって行けば良くて、BiSを知る人もいなかったから、何をやってもOKだった。それが横浜アリーナで解散したことで、BiSの存在価値が高まって、今はBiSH（BiSを手がけた渡辺淳之介氏が「BiSをもう一度始める」と、2015年に始動させたアイドルグループ）もいるから「その大元になったBiSは、どんなものなんだ？」と、周りの見る目も厳しくなっていて。そんな状況で新生BiSとして、経験値ゼロの新しいメンバーを、どうやって導けばいいのか、すごく悩んでいました。

　たぶん私がいないほうが、４人の中でライバル関係が生まれて、自然に全員でレベルアップして行けると思うんです。でも私がいることによって、そのバランスが崩れる構図が生まれて……。

カミヤサキ　分かる。うち（GANG PARADE）もそうだったから。メンバーは、やっぱりうちらのことを元BiSの先輩という風に見るから、どこか遠慮してしまうんだよね。

BiS

――トレードが決まって以降、お2人は新生BiSについてどんな話をしたんですか？

プー・ルイ　ダンスとか見せ方をどうにかしたくて、それをサキちゃんに任せたいという話とか、空気感をピリッとさせたいと思っているとか。それに、トレードメンバーというところで、サキちゃんも少し遠慮しているのを感じたから、「もっとやっちゃって良いよ！」って。

カミヤサキ　今は、プー・ルイと私で、お互いに足りないところを補い合えている感じがありますね。私は私の役割りに徹することが出来て、それ以外をプー・ルイがフォローしてくれる感じで、すごくバランスが取れています。

――カミヤさんは、今回の移籍でBiSに何を求められていると感じていますか？

カミヤサキ　単純に前のBiSが持っていた宗教的な求心力と爆発力が、新生BiSでも欲しいです。ただ、過去のイメージを強く持っている人も多いので、それをいかに塗り替えていけるかが重要でしょうね。それを多くの人に見せて行くことで、状況も変わるのかなって。まあ、難しいことではあるんですけど。

――前のように、脱いだりとか過激なことをやらずに？

プー・ルイ　脱ぐのは前にさんざんやったし、もう、うちらの裸を見たい人もそんなにいないだろうし（笑）。

　まあマジメな話をすると、今のアイドルシーンを見ても、前のようなやり方では、誰も興味を持ってくれないと思います。ちゃんとした正攻法で、その上で神格化されるようにならないといけないと思っています。

　そういう意味では、やっとグループ名本来の姿に戻ったと言うか。BiS（Brand-new Idol Society）＝『新生アイドル研究会』という意味なので。前はアイドルを研究した上で、「勝ち目がない」って、邪道に逃げていただけなんです（笑）。

――前のBiSでは日本武道館という目標を達成出来ませんでしたが、また武道館は目指したいですか？

プー・ルイ　はい。今度こそ必ず達成したいです！