成長した私を…メロディー・チューバック、20歳初の作品で大人感
INTERVIEW

成長した私を…メロディー・チューバック、20歳初の作品で大人感


記者:村上順一

撮影:

掲載:17年05月11日

読了時間:約14分

楽曲のコーラスにもこだわった

メロディー・チューバック

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――今作『Harmony』も前作『Melody』も収録曲が7曲です。何かこだわりが?

 そういえばそうですね! 特に理由は無いんですけど(笑)。ミニアルバムという形が良いなというところはあるんですけど、その形に合う曲数はやっぱり6、7曲だと思うんです。もっと多いとフルアルバムだし、少ないとシングルだし。

――“ラッキー7”にこだわっていた訳ではない?

 そういう訳ではないんです(笑)。7曲という曲数がCDを通して聴いた時に、ちょうど良い長さということはありました。無意識に7曲に落ち着くというでこだわっていたのかもしれません。

――前作は『Melody』で今作は『Harmony』ときましたが、この流れだと3作目は『Rhythm』?

 そうですね(笑)。私も何となく『Rhythm』を想像しているんです。『Melody』は単旋律で、『Harmony』は2声になるという意味で、自分の歌い方や曲自体もパワーアップ、“ボリュームアップ”という意味で『Harmony』というタイトルになったんです。楽曲のコーラスにもこだわっていて、どの曲も自分の歌っている主旋律以外にハーモニーをたくさんつけているんです。それは今作のタイトルに基づいてこだわった点です。

――確かに1曲目の「Harmony」はかなりのコーラス数が重なっていますね。

 前作よりも更にコーラスを重ねたので、前より長い時間をかけてレコーディングしました。

――ハモるという事は一般的に難しい事だと思うんです。メロディーさんからみて、“ハモり”のアドバイスはありますか?

 この曲は最初にハーモニーを決めて楽譜にして楽譜通りにやるんですけど、この曲に限らずの“ハモり”に関しては、基本的には3度上か3度下の旋律が主流なんです。もちろんそうでない時もありますけど、まずはそれを頭に入れておけば、どの曲でもまずは主旋律の3度上のメロディラインを進んでいけば「ハモれる」というところはあると思います。(※編注=3度上か3度下:主旋律が『ド』だったら上が『ミ』、下が『ラ』にあたる。曲の調によって半音程度の音程差が生じる場合がある)

――それが難しいんですよね(笑)。

 歌いながら「この響きちょっと変だな」とか探っていって、カチっとハマる音程があるので、そこを意識してます。

小さな幸せもちゃんと幸せ

――「幸せのストーリー」はウェディングソングですが、これはジューン・ブライドを意識して?

 直接「ブライダル」という言葉が入っている訳ではないんですけど、結婚式ソングというテーマは最初にあって、これからお互い支え合って強く生きていこうというメッセージが込められているんです。これは女の子側からの目線なんですけど、今までは彼に支えられてばかり、甘えてばかりだったけど「これからは私も支えて行きたい」という気持ちが込められている曲なんです。歌詞も最初から「過去と現在と未来」という話の流れがあるので、そのストーリーが含まれている曲という事でタイトルも「幸せのストーリー」となったんです。

――「幸せ」というのはとても良い言葉だと思います。メロディーさんはどんな事が「幸せ」ですか?

 毎日の小さな事でも、一緒に居られる喜びとか、良い思い出を一緒に作れるとか、そういった事が幸せな事だと思います。そんなに大きな幸せという事ではなく、一緒に居れるだけで幸せと思えるとか、そういう小さな幸せの事で良いんじゃないかなと。

 些細な事でも大好きな人と一緒に居られたら幸せと思うんです。結婚相手という事に限らず、家族や友達などの大切な人と一緒にいるという事自体が幸せな事と私は思います。

――それを分かっていても大きな幸せを求めてしまうところがあると思うんです。

 求めちゃいますよね! もちろん大きな幸せを求めたり、大きな幸せを考えるという事は凄く良いと思います。でも、だからといって「小さな良い事は幸せではないんだ」というのは違っていて、「小さな幸せもちゃんと幸せだからね」という事をこの曲で分かってもらえたりしたらいいかなと思うんです。

伝えようという想いは変わらない

メロディー・チューバック

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――リードトラックの「君がずっと好きだから」は、チームシンデレラという女子高生500人グループと歌詞を作ったとの事ですが、この背景は?

 チームシンデレラと一緒に曲を作ったら良いんじゃないかという企画があったんです。そこで一緒に歌詞を作るために実際に女子高生の生の声をもらおうという事で、曲にするならどんな歌詞が良いかということで恋愛エピソードを募集して、結果500人の女子高生が参加してくれました。

 その中で一番多かったエピソード(テーマ)が「片思い」だったんです。それを軸にみんなで話し合ったりして、女子高生を中心に歌詞のテーマを固め、仕上げは今回作曲してくださった今井了介さんにまとめていただきました。

――今井了介さんは安室奈美恵さんの作品も手がけている、まさに“売れっ子”の作家ですね。

 そうなんです。まさかそんな凄い人が参加してくれるとは思ってなくて、凄く光栄でした。「STAGE」を書いて下さったのも今井了介さんなんです。もう「さすが」という感じの曲に仕上がっています。

――メロディーさんは女子高生とあまり歳は変わらないから、かなり共感出来るところがあるのでは?

 女子高生の話、意見という事でもあるんですけど、やっぱり誰でも共感出来る内容だと思います。私が女子高生だった時と“共感ポイント”は変わらないなって思いました。片想いの切なさとか、気持ちを伝えようという想いは全然変わらないんです。

――この中で好きなフレーズはありますか?

 <LINE交換だけども嬉しくて 君から来るメッセージでときめくよ 返信するたび 書いては消してを繰り返しちゃうんだ♪>というところが、今ならではの“共感ポイント”だなって思っているのでお気に入りです。

 「LINE交換」ってリアルで今時じゃないですか。本当にメッセージがひとつ来ただけで「あぁ! メッセージ来た!」というときめきとか、「どうやって返信しよう」とか「こういう風に話かけたらいいかな?」とか、色々考えながら送るのが良いんですよね。

――確かに今時ですよね。私の世代だと“ポケベル”ですから。

 ポケベル! 何か聞いた事がある気はします。

――世代的にそういうレベルになってしまうんですね(笑)。歌い方で変えた点は?前作では可愛く歌ったりと曲によって色々と変えていましたが。

 歌詞を一緒に作った女子高生の想いが凄く強いので、それを壊さないように大事に歌いたいなという所がありました。サビではたくさん込めた想いを表現したいので、けっこう感情を詰め込んで歌いました。この曲に関しては可愛くというよりも「好き過ぎて辛いなんて誰も言ってくれなかったじゃないの!」という気持ちを全面に出そうと思いました。全面にエモーショナルを押し出した感じです。

――レコーディングはスムーズでしたか?

 そんなに苦戦をしているなという感じはないんですけど、納得するまでにはなかなかいかずに、同じ所を何度も歌い直したり、「もっと感情を込めた方が良い」とか「もっとここをこうしたい」という気持ちがどんどん出て来るので、意外と一発でOKという訳でもないです。納得いくまでやり続けます。

――何度も歌い続けて喉は大丈夫ですか?

 割と大丈夫です。喉は強いみたいで。保湿の為にマスクをしたり、飲み物は温かいものを飲むようにしたり、そういった事は常にやっています。

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