遠回りしたから見られた景色　佐香 智久、夏目くんに重ねた新曲

いきものがかりの「ブルーバード」をカバー

佐香 智久

――「フローリア」のMVは、豪華なコンサートホールで歌っている、素敵な映像ですね。

　はい。ファンクラブ会員の方に集まっていただいて、ライブシーンを撮りました。曲も王道であまりひねってないし、僕は今年デビュー５周年なので、原点に還る気持ちも込めて、ストレートに歌っている姿をお届けしたいと思いました。実際にファンのみなさんの前で歌ったときは、昔から応援してくれている方のお顔もたくさんあって、いろんなことを思い出したし、少し感慨深いものがありました。自分を振り返る部分でも、ファンクラブのみなさんに集まっていただいて、本当に良かったと思っています。

――C/Wに収録の楽曲「この世界を変えるのは他でもない」は、爽やかでポップな曲ですね。

　「フローリア」と同じように、聴く人の背中を押す応援歌ですけど、「フローリア」よりも少し爽やかさがある感じです。

――英語の歌詞が、一カ所だけあるんですね。

　僕は、言葉を押しつけるような歌詞をあまり書かないのですが、この曲では書きたくて。でも日本語だと強くなってしまうと思ったので、＜we can’t back＞と、あえて英語にしました。日本語で「もう戻ることが出来ない」と言うと、ちょっと重たくなりますよね。でも、英語でメロディと一緒に聴けば、重くは感じないだろうと。それに、その後につながる前向きな言葉に、うまく繋いでくれると思ったので。

――タイトルは、聴く人ひとりひとりが主人公だと。

　そうです。みんなにちゃんと、＜君の中にあるものを確かめてごらんよ。きっと君にしかないものがあるはずだよ＞と、歌っています。そういう優しい言い回しが、自分らしいなと思いつつ作りました。

――そしてもう１曲は、いきものがかりの「ブルーバード」のカバー。

　今回のシングルは、4月1日にソニー内に発足した新レーベル「SACRA MUSIC」からのリリースで、このレーベルは、世界に向けて発信していくという趣旨があって。それで、海外の方にも楽しんで聴いていただけるアニソンのカバーをしたいと思って。

　僕自身、子どもの頃から大好きな『NARUTO -ナルト- 疾風伝』のOPテーマで、尚且つアーティストとして大好きな、いきものがかりさんが歌った「ブルーバード」が良いなと思って、カバーさせていただきました。

――実際に歌ってみて、どうでしたか？

　すごく爽快な楽曲だし、歌って実感したのは、やっぱりすてきな曲だと言うことです。アレンジも悩みましたし、何度も歌い直しました。僕なりの「ブルーバード」を是非聴いてほしいです。