私たちらしい遊園地を表現出来たら
――4曲目の「シャボン」はバジルさんが作詞されていますね。
火寺バジル この曲の立ち位置としては、遊園地のゲートが見え始めて、まだ園内にはいるんですけど、現実が見え隠れしているような、その切なさみたいなものを描きたかったんです。ちなみに最後の「まぶたの裏のLEDライト」はパレード的な立ち位置なんです。「シャボン」のような曲があると、このミニアルバムがまとまるかなと思いました。ちょっとラブソングよりにしたことで、みんなが書かない私らしさが出るんじゃないかなと。
――バジルさんらしさがあります。歌の表現の仕方が変わった感じがしたんですけど、チャレンジもありましたか。
火寺バジル この曲は時間が掛かったんです。
ウイ・ビトン 意図的に変えたというより、探りながら歌っているような感じだったんです。迷いながら歌っている感じだったので、ジャッジするのが難しかったんです。
火寺バジル 元気すぎてもダメだし、切なすぎてもダメで、その良い塩梅を探すのが難しかったんです。でも、歌詞の主人公のベストは尽くせたんじゃないかなと思います。
――最後は「まぶたの裏のLEDライト」ですけど、タイトルがなかなかパンチがありますね。
gari ウイさんから「痛そう」って言われました(笑)。
ウイ・ビトン 勝手に目にデキモノみたいなのを想像してしまって(笑)。
――僕は最初、この曲の歌詞は明治さんが書いたのではないかなと思ったんです。
明治 実は私の母から「これあなたが書いたでしょ」と言われたんですよ。だから、gariさんが書いたものと私の歌詞って似ているところがあるのかなと、今思いました。公約数が一緒なのかもしれないです。
gari 僕は何でも書けるんです(笑)。実はこの曲はけっこう前からあって、バジルさんが歌詞を何パターンか書いていたんです。その時は宇宙をテーマに書いていて。そこから僕も引っ張られて歌詞に「星屑」とか出てきたところはあるんです。とにかく元々のトラックがすごく良かったので、良い曲に仕上げたいと思いました。
――バジルさんからgariさんにバトンタッチした理由は?
火寺バジル 違う感じも見てみたいと思ってgariさんに投げたんです。
――そうしたらハマって。
gari この曲は今までの僕らの曲の立ち位置で言ったら「first star」「sayonara fantasy」に近いラインの曲だと思っていて、また良い曲が出来たなと感じています。
――最後を締めくくる一曲としてもバッチリでしたね。さて、このミニアルバムを引っ提げたツアーが始まりますが、意気込みをお願いします。
火寺バジル 大阪がツアーファイナルなんですけど、これは初めての試みです。いつもは東京で終わることが多いのですが、その東京が初日、ある意味ホームから始まるというのが新鮮なんです。今、ライブのストーリーとか考えていて、私たちらしい遊園地を表現出来たらなと作っています。みんなには本当の遊園地に行くかのような、ワクワク感を持ってライブに来てくれたら嬉しいです。
(おわり)