ディカペラ「メロディからパワフルな感情がでてくる」ディズニー楽曲の魅力
INTERVIEW

ディカペラ「メロディからパワフルな感情がでてくる」ディズニー楽曲の魅力


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年06月13日

読了時間:約13分

良い歌を歌う秘訣

DCappella(ディカペラ)

――同じ曲でも表情が違いますよね。さて、歌についてもお聞きしたいのですが、多くの人が皆さんのように歌えるようになりたいと思っていると思います。私もその一人なのですが、良い歌を歌う秘訣は?

カレン まずは常に自信を持つこと、これが大事だと思います。今作のプロデューサーであるディーク・シャロンの哲学の一つとして、誰でも歌える、誰でも音楽を作り出すことが出来るし、声を通じて人とコミュニケーションは図れるはずなんだというものなんです。なので、自信を持って練習をしていくことです。最初は上手くいかなくても、それに怯まず続けることが大事なんです。

RJ 自分の出せる音域でその中だけでも歌える、心地よい範囲で練習することも良いと思いますよ。

ソジャーナ 技術的なことももちろん大事なんですけど、この曲は何について歌っているのかということを考えることも大事です。その曲が持っている感情を伝えようとする気持ちが重要です。時々自分も技術的なことに考えすぎてしまって、行き詰まってしまうことがあるんですけど、そういう時は曲が何を言いたいのかを考えると、壁にぶつかっていたものの突破口になることが私にはありました。

アントニオ 良い歌を歌いたければ、とにかく諦めないこと、練習をし続けることです。自分も10年前に出せなかった音に対して、地味な練習をし続けることによって、今になって発せることが出来るようになったりしました。

――自信を持って練習し続けることですね。さて、皆さんはソプラノやアルトなどパートに分かれていますが、アンサンブルに対してどのようなスタンスを心掛けていますか。

カレン 私はメゾ・ソプラノというアルトとソプラノの繋げる役割があります。それは楽譜の中でのということではなく、音色の繋ぎ目でもあるんです。なので、女性だけで歌っている時、もしくはテノールのRJやバリトンのオーランドなど、自分の声が上手くブレンドして、きれいなサウンドになるように努めています。楽譜を単純に歌うだけでは駄目なんです。

ソジャーナ 私はアルトなので、ベースを担当するジョーと共通点を感じることが多いです。2人の役割というのはサウンドに奥行きとリッチな音色を与えることだと思っています。あと、メロディももちろんですが、楽器のようなフレーズを担当することもあります、それぞれがユニークな歌声を持ちながらも、上手くブレンドさせるというのが、このグループの持ち味なんじゃないかなと思っているので、私はそれを楽しんで歌っています。

RJ すごくありがたいことにディズニーの曲というのは、男性にとってはテノールの音域が多いんです。でも、ディークの素晴らしいところは、それぞれのパートがハイライトになるアレンジで作ってくれたところなんです。僕はその中でも変化しやすく柔軟に歌えるので、そこを活用させてもらっています。なので、時には僕がビートボックスを担当して、アントニオの素晴らしい歌声を皆さんに聴かせられるんです。

――RJさんはフレキシブルなんですね! アントニオさんはどのような姿勢でライブやレコーディンに臨んでいますか。

アントニオ 色んな音を聴きながらやっているんですけど、まず僕の役割としてはショーの方向性を定めるグリッド役なんです。でもその役割としてはすごく柔軟なんです。ショーの流れによって合わせる部分もあって、ライブ中はイヤホンにクリックが返ってきているんですけど、場合によってはそのクリックから離れなければいけない時もあります。そこの見極めはみんなの歌をよく聴きながら判断しなければいけないんです。歌の意図をしっかりと解釈した上でリズムの緩急をつけています。あと、その曲に必要となるエッセンスがあって、それは曲によって違うんですけど、それに沿って音を作り出すのが僕にとって大切なことなんです。

――貴重なお話ありがとうございました。最後に日本のファンへメッセージをお願いします。

カレン また日本に戻ってきてライブをすることを楽しみにしています。8月から全国8都市を回ります。もし、あなたの街に今回行かれなかったとしても、是非CDを聴いて、ラジオにもガンガンリクエストして頂いて、いつかはその街に行けるように自分たちも努力しますので、応援よろしくお願いします!

(おわり)

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