妄想キャリブレーション「やりたいことは全部やった」それぞれの未来へ
INTERVIEW

妄想キャリブレーション「やりたいことは全部やった」それぞれの未来へ


記者:榑林史章

撮影:

掲載:19年02月12日

読了時間:約13分

エモまって、エモちらかして

妄想キャリブレーション

――「帰り道」は、伊織さんの作曲で、作詞は妄想キャリブレーションです。

雨宮伊織 今まで2曲作曲をさせていただいて、その2曲は最初に曲を作ってからみんなで作詞をしたんですね。でも今回は、最初にみんなで歌詞を作って、メロディの音符の数とかが決まった状態で作るのは初めてだったので、けっこう苦労しました。最終的には、メンバーに「ここの言葉をちょっと変えてほしい」とお願いした部分もあって。みんなの協力もあってできた曲です。

星野にぁ でも、ほんのちょっとでしたよ。

――歌詞はみんなで書いて、いいところを合体させていった。

雨宮伊織 みんなで集まって話し合いながら作っていったんですけど、「いい」って言うところは意見が一致していたよね。

胡桃沢まひる コンセプトを決めて、「じゃあこの言葉をここに入れて…」とか言いながら、みんなで書き込んでいって。そうやっていくうちに、「こういうのがいいんじゃないか」とか、いろんなアイデアが出てきて、それを絞り込んでいくみたいなやり方でした。みんなで作ったのもあって、情景が浮かびやすい歌詞になったと思います。

――ライブが終わった帰り道の気持ちというコンセプトは、誰の発案だったんですか?

胡桃沢まひる にぁだよね。

星野にぁ 私自身もアイドルが大好きで、たとえば℃-uteさんの解散コンサートの帰りとか、「いいライブだったな」と噛みしめたり振り返ったりするのは、いつも帰り道なんです。℃-uteさんのときは、人混みを避けていつもとは違う駅から帰って浸って。

――歌詞のように、帽子を深くかぶって?

星野にぁ そうですね。イヤホンをして、℃-uteさんの曲を聴きながら「この曲が良かったな〜」って思い出したりして。

胡桃沢まひる 自分たちのライブでもそうだよね。ワンマンとかいいライブだった日は、充足感と言うか、すごく心が満たされて帰る感じです。その帰りに聴く音楽は、すっと素直に入ってくるし。その感覚かなって。

――ワンマンライブ後は、打ち上げはやらないんですか?

星野にぁ うちはないです。みんなでご飯に行く元気も残さないので!

雨宮伊織 節目のときや地方で泊まりになるときなど、たまにみんなで行きましたけど、基本はハイエースの移動なので(笑)。私の場合は、地方からハイエースで東京に戻るときに、よくライブのことを思い返したりしましたね。

――ファンもラストライブの帰り道に、この「帰り道」を聴くんでしょうね。

桜野羽咲 良かったところを、いっぱいツイートしてほしい。

胡桃沢まひる:黄昏れてもいいけど、肩は落とさず笑顔で! 「帰り道」も決して暗くはならず、最終的に明るくなれる歌なので。終わって寂しいではなく、妄キャリがいて良かったなって、プラスの感情が芽生えると思います。

――お別れだけど決して悲しいものではないというのは、学校を卒業するみたいな気持ちに似ているかもしれません。時期的にも、そういう曲としても受け止められます。

桜野羽咲 それも話していたんですよ。卒業ソングになったらいいねって。

星野にぁ 卒業シーズンの定番ソングにならないかなって。

胡桃沢まひる 衣裳って歌詞があるけど、そこは制服に替えていただいて。

――ピアノが入っているのも、卒業ソングっぽいですね。

雨宮伊織 「爆アゲ↑」もピアノが入っているので、最初はどうしようか迷ったんですけど、やっぱりピアノははずしたくなくて。

――「帰り道」は、富山公演で初お披露目をしたそうですね。

雨宮伊織 私と夢子の地元だったんですけど、家族や友だちに自分たちがやってきたことを見せるのも、凱旋の意味だと思っているので、自分が作った曲を最初に一番大事な人たちに生で聴いてもらえたのがうれしかったです。

――そしてカップリングにはもう1曲、2014年の6thシングル表題曲「悲しみキャリブレーション」の、47都道府県ツアーファイナルの東京公演で収録されたライブバージョンを収録。

桜野羽咲 ファンのみなさんの声が入ったものも、収録したいと思って。この曲はファンのコールが一番入る曲なので、一つのものを一緒に作っている感が、もっとも出る曲だと思ったし。候補曲はいくつかあったんですけど、初回盤のDVDにはライブ映像が何曲か入るので、そことの兼ね合いも考えてこの曲に決まりました。

胡桃沢まひる 伊織と夢子が入って初めてMVを撮った思い出の曲でもあるし、妄キャリのアンセム曲としてファンの間で広く知られている曲でもあるし。

星野にぁ 妄キャリの歴史を担っている曲、みたいなところもあると思います。

――MVと言えば「爆アゲ↑」のMVには、これまでのMVのオマージュが散りばめられていますね。

水城夢子 おお〜! さすがよく観てくださって。

桜野羽咲 ずっと同じ方が監督を務めてくださっているので、たぶん監督も“エモまって”今までの集大成と考えて、作ってくださったんだと思います。

――エモまって(笑)。

桜野羽咲 エモちらかしているって言うか(笑)。詰め込めるだけ詰め込んだのかなって。

星野にぁ 自分たちでも気づいていないところがたくさんあるので、それぞれで「ここはあのMVだ」とか、探してほしいです。

胡桃沢まひる 個人的には、「爆アゲ↑」「旅は君連れ世は情け」「五線譜」のMVと、ライブ映像を収録したDVDが付く初回盤を推したいです。ライブ映像は、46公演回ってきた上での47本目の映像で、私たちのキレッキレのダンスとグループとして絆が一番高まったときのライブ映像になっています。

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