「THROW YA FIST」はひとつ大人になったTHE RAMPAGE
――今作はどのような青写真を描いて制作に取りかかったのでしょうか?
陣 1stアルバムをリリースして自分たちの露出が増えて、新たに僕たちの存在を知ってくださった方が増えたタイミングだったので、改めてTHE RAMPAGEらしさを伝えるシングルにしたいという想いがありました。リード曲には僕たちのそんな気持ちが込められていますし、今年2月からスタートするアリーナ・ツアーのキックオフ・シングルとしてのパワーや力強さも伝わる1枚だと思います。
――リード曲「THROW YA FIST」は、どのような想いで制作していったのでしょうか?
RIKU タイトル通り、拳を掲げろという曲です。自分たちが拳を掲げることで、周囲を巻き込んでいける力も表現したいと思ってレコーディングに臨みました。今までの勢いのある楽曲とはまた違うタイプで、チーム感の強さも表現できました。僕たちの新しい武器になる曲だと思います。
――歌詞の世界観について、実際に歌唱を担当するボーカル目線で楽曲のポイントとなる歌詞があれば挙げてください。
川村壱馬 イントロから鳴り響く<THROW YA FIST IN THE AIR(拳を掲げろ)>の声は16人でスタジオに入って録りました。ボーカル3人だけではなく、メンバー16人全員の想いがこの1行に詰め込まれています。
RIKU <何度もKeep on rising 止まらない未来>という歌詞から始まるバースに、この曲の意味が凝縮されていると思います。みなさんに自分たちの気合いをお伝えするとともに、みなさんと一緒に盛り上がっていける部分だと思います。
吉野北人 全体的にTHE RAMPAGEの尖った部分が表現できている歌詞だと思います。特にサビはわかりやすいと思います。<高く高くIn the air 拳を上げてHold up Stand up>の部分はライヴでも盛り上がるんじゃないかなと思います。あと、最後に<突き進んでいくMy way>という歌詞があるんですけど、そこにTHE RAMPAGEらしさと僕たちの意思が表現されています。
陣 実は壱馬がレコーディングしている時に見学させてもらったんですけど、<Let it go, Let it go 拳上げて>のところを何度も録り直していたんです。いつもは完成した音源だけを聴いていたので、今作で試行錯誤しながら制作している過程が見られたことで、今まで以上にボーカルの想いが汲み取れるようになりました。その後に16人での<THROW YA FIST IN THE AIR(拳を掲げろ)>のレコーディングがあったので、本当に気持ちを乗せて挑めました。
――トラックメイカーには1stアルバムのリード曲「LA FIESTA」も手がけた気鋭Ava1ancheを起用しました。エッジーなビートが印象的なトラックですが、どんな感想やイメージを抱きましたか?
LIKIYA かなり尖ったトラックですよね。さらに、今のHIP HOPの流行も取り入れているので、日本のメジャー・シーンではなかなか耳にすることがないサウンドに仕上がっていると思いました。
吉野北人 アリーナ・ツアーのキックオフにふさわしい、ライヴを連想させるトラックだったので、レコーディングもライヴのヴァイブスで挑むことができました。今までにないくらい強く歌った曲だったので、自分の表現の引き出しが増えたという実感もあります。
――パフォーマンスに関しては、どのように決めていったのでしょうか?
LIKIYA アリーナのステージでこの曲を踊っていることをイメージして制作しました。拳を上げろというわかりやすいテーマがあったので、サビはファンの方々を巻き込んで楽しめる振りにしたつもりです。もちろん自分たちがやり抜いてきたダンス・スタイルも取り入れて、今回はただ激しいだけのダンスではなく、冷静沈着な感じも取り入れた抑揚のある振りを考えました。
――MVは、どのような見どころのある作品に仕上がりましたか?
陣 今までのMVと比べると、シンプルな見せ方が多かった気がします。シンプルにできたということは、メンバーひとりひとりが魅せる力に磨きがかかってきたということにつながると思うんです。さらに、今回はTHE RAMPAGEという軍団感を連想させる、本当にかっこいい仕上がりのMVになりました。
川村壱馬 始めから終わりまで屋外ロケというシチュエーションは今回が初めてなんです。昼と夜のシーンがあって、それぞれに見どころがありますし、セットにもこだわってTHE RAMPAGEの泥臭さも表現できたMVになったと思います。
――THE RAMPAGEにとって、どのような位置づけの楽曲になったと思いますか?
RIKU ひとつ大人になったTHE RAMPAGEの必殺技ができたという感想です。レコーディングやMV撮影をしている時点で確信できていたので、アリーナ・ツアーのキックオフ・シングルにふさわしい表題曲だと思います。