音楽家・Takamiy × 小説家・高見澤俊彦、二つの顔に迫る
INTERVIEW

音楽家・Takamiy × 小説家・高見澤俊彦、二つの顔に迫る


記者:木村武雄

撮影:

掲載:18年08月04日

読了時間:約18分

新たな魅力が出たライブ、楽曲

――さて、昨年9月に開催した、ベストアルバム『美旋律 ~Best Tune Takamiy~』を引っ提げてのソロコンサート『真夏の夜の夢 2017 -Night of Pacifico-』では、ギタリストの鳥山雄司さんが参加されたこともあってか、ジャジーな雰囲気も出て、これまでの楽曲がまた新たな一面をのぞかせました。

 ジャズっぽいよね。彼はギタリストとしては最優秀ですからね。自分も勉強になるし、とにかく歌いやすいよね、彼のギターは。彼のギターが入ってくることによってバンドも活性化するし、違う血が入ることによって僕もギタリストとして刺激にもなりますから。そこはそこで良かったなと思います。今年もやりますけどね。

――9月1日・2日にパシフィコ横浜 国立大ホールでのソロコンサートですか。

 ええ、また鳥山君と一緒にやろうかと思っています。今回の「薔薇と月と太陽~The Legend of Versailles」のボーナストラック(「霧に消えたロゼレア」「哀愁トゥナイト」「太陽はもう輝かない」)の生ギターのところは彼にやってもらっているところは多いですからね。

「薔薇と月と太陽~TheLegend of Versailles」タイプB

――そうなるとますますライブが楽しみですね。そのカップリングなんですが「恋愛Gigolo」はEDMですよね。こういう曲調にした理由は?

 メインの「薔薇と月と太陽~The Legend of Versailles」との対比ということも含めてですね。僕はダンスミュージック、EDMが結構好きなんで、収録曲のうち1曲はそういうものにしようと思っていたし、ちょっとレトロな歌謡曲みたいなイメージ、それをソロでやってみようかなと思って作ったのがこの曲です。

――そして、「霧に消えたロゼレア」はBEAT BOYSで、セルフカバーになります。

 歌の中に<Je t'aime>(ジュ・テーム)というのが入っていて、フランスのイメージなんのでこれを選んだということですね。桑名正博さんの「哀愁トゥナイト」はどちらかと言うと内容的に含めて「恋愛Gigolo」のパターンに近いイメージで選びました。

――「哀愁トゥナイト」は筒美京平さん作曲の歌です。

 筒美先生の曲は素晴らしいなと思いますよね。先生が書いた曲は全て好きなので、メロディラインとかもね。僕らのデビュー曲(夏しぐれ)も書いてくれたからというのもあります。

――歌謡曲をここでおやりなったのはメロディという点もありますか?

 それもあるけどね、歌いやすかったというのもありますし、アレンジかっこいいしね。

――「太陽はもう輝かない」はザ・ウォーカー・ブラザーズのカバーです。

 僕はGSマニアなので、ウォーカー・ブラザーズは日本でGSブームの時に、一時ビートルズよりも人気があったんですよ。テレビでコマーシャルにも出ていたかな。そういう意味ではアイドル的な存在でもあったんですけどね。ただ、最初聴いた時はビートがないし、たるい曲だなと思ったんですけど、聴けば聴くほどハマっていったんです。今回は「薔薇と月と太陽」なので、太陽繋がりということで選びましたが、オリジナルに忠実なアレンジにしています。キーは1音高いですけどね。初めて歌ったかな。

――高見沢さんは過去に喉を壊されて、それがきっかけで歌い方も変えられました。この「太陽はもう輝かない」と「哀愁トゥナイト」での高見沢さんの歌声はまた素敵で、新たな歌声をみた気がします。ヴォーカリストとしての新たな一面といいますか。今後、反映されていくのかなとも。

 本当? それは嬉しいですね。もちろんやっていく中で歌い方は変わってきますから、反映はしてきますよね。昔作った楽曲でもやっぱり今歌うとちょっと違うし、今丁寧に歌うと…その前に最初から丁寧に歌え! と思うんだけど(笑)。喉を壊して以降は心掛けているので、喉のケアも慎重にしていますしね。

(おわり)

「薔薇と月と太陽~The Legend of Versailles」

音叉

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